海外製ロボットの情報漏洩を防ぐセキュリティ・ラッピング基盤 ロボットの通信を丸ごと包み込む「ROBO-HI WRAP」受注開始
~情報漏洩が深刻化するなか、国やメーカーを問わずロボットを選べる
「ROBO-HIエコシステム」で守りの強化~
ROBO-HI株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:谷口 恒、以下 ROBO-HI)は、海外製を含むあらゆるロボットの通信をROBO-HI AOS側で一括して包み込み、情報漏洩を根本から防ぐロボット統制・セキュリティ基盤「ROBO-HI WRAP(ロボハイ・ラップ)」を発表します。
ROBO-HI WRAPは、ロボットがメーカーのクラウドや外部インターネットと直接通信することを遮断し、制御コマンド、カメラ映像、センサーデータ、ログに至るすべての通信を専用ゲートウェイで監視・統制します。万一ロボット単体に脆弱性や不審な通信があっても、データが施設の外へ出ることはありません。導入企業は、価格と性能で最適なロボットを生産国を問わず選び、安心して現場に投入できます。
■ 開発背景
情報漏洩は「過去最悪ペース」。次の狙いは、現場に入る「動く端末」
東京商工リサーチの調査(2026年10月7日公表)によれば、上場企業とその子会社による100万件以上の個人情報漏えい・紛失事故は、2026年に入りすでに10件。年間の過去最多だった2023年の8件を上回りました。うち9件は外部からの不正アクセス・サイバー攻撃が原因とされています。
ビル、工場、重要インフラで稼働するロボットは、カメラやLiDARで施設内部を常時記録し、建物の3次元地図を持ち、ネットワークにつながり続けます。便利さの裏返しとして、ロボットは企業にとって新しい「情報の出口」にもなり得ます。
安全保障とコストの板挟み
2026年7月、米国は安全保障上の懸念から、中国製の人型ロボット・四足歩行ロボットの新モデルの輸入を禁止すると発表しました。日本でも経済安全保障推進法のもと、重要インフラや政府調達における機器選定の目は年々厳しくなっています。
一方で、海外製ロボットは価格と性能の両面で急速に力をつけています。また、バッテリーや基板、センサーなど部品レベルまで遡れば、特定の国の部品を完全に排除することは現実的ではありません。「海外製だから使わない」という選択は、人手不足への有力な解決策を自ら手放すことにもつながります。
■ 「ROBO-HI WRAP」の概要
ROBO-HI WRAPは、マルチベンダー型ロボット自律運用基盤「ROBO-HI AOS」のセキュリティ機能を、独立した製品として体系化したものです。次の3つの考え方で設計されています。
- ゼロトラスト・ロボティクス
導入するロボットを、初期状態では「信頼しない端末」として扱います。いかなる通信も無条件には許可しません。 - 外部との直接通信を遮断
ロボットからメーカーのクラウドや外部インターネットへの直接通信を、ネットワーク層で遮断します。意図しないデータ送信を、入口ではなく出口で封じ込めます。 - 通信の完全ラッピング
制御コマンド、カメラ映像、LiDARなどのセンサーデータ、システムログに至るまで、ロボットのすべての通信窓口を「ROBO-HI WRAP Gateway」に集約します。ゲートウェイがロボットをカプセルのように包み、入出力のすべてを監視・統制下に置きます。
■ 主な機能

機能 | ポイント |
正規APIのホワイトリスト制御 | 検証済みの正規APIだけを通し、未知の通信は即時破棄。低遅延を維持 |
Kill-Switch | 異常な通信を検知すると、ミリ秒単位で対象ロボットを自動遮断 |
二重検疫型OTA更新 | メーカーからの直接更新を拒否。隔離・自動検証・管理者承認を経て閉域配信 |
信頼度に応じた経路 | 自社製はAOSに直接接続、他社製・海外製はWRAPを自動適用。一元管理 |
全拠点の一元監視 | 数千台規模をクラウドから監視。地震・津波によるサーバー損壊リスクも回避 |
データの国内完結 | ISMAP登録クラウド(東京)に保持。改ざん不能ログとSOC 24時間監視 |
国際標準に沿った設計 | IEC 62443-4-1/4-2 のSL3相当を目標に設計 |
■ 今後の展開
ROBO-HI AOSは、メーカーや生産国の異なるロボットを一つの頭脳で統制するマルチベンダー型の基盤です。2023年以来、全国18箇所で約150台のロボット(日本、中国、台湾、韓国、ドイツ、米国など)、エレベータ50基、ゲート・ドア200カ所と連携して日々稼働しています。
ROBO-HI WRAPは、この「自由に選べる」という価値を、「安心して使える」という保証で支えるものです。導入企業は特定のメーカーに囲い込まれることなく、その時々で最も優れたロボットを採用できます。海外のロボットメーカーにとっても、日本の厳しいセキュリティ要件を満たして市場に参入するための入口となります。
ROBO-HIは、ロボットを国籍で分断するのではなく、共通のルールの下で共存させることで、日本の現場の人手不足解消と安全保障の両立を目指します。
今後は、厳格なコンプライアンスが求められる政府機関や重要インフラ事業者におけるロボット管理の標準基盤として、ROBO-HI WRAPの普及を進めてまいります。
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